これを作ると季節を問わず
実家のお正月が思い起こされます。

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修善寺生まれ、江戸川区と松戸に11年、郡山に7年。
現在も実家は郡山にあるわたしにとって、
お雑煮はこのごった煮スタイルです。
澄んだだしを張って具材と焼き餅を浮かべる
いわゆる関東風の上品なお雑煮とは違った
渾然一体の美味しさがあります。

夫は生まれも育ちも途中までは北海道。
転勤で各地を転々としたのち郡山に移住し、
今も実家は同じく郡山です。

共に途中から移り住んで郡山在住20年以上の伊豆出身の母と
北海道の北見出身のお義母さん。
結婚して初めて帰省したお正月に
ほぼ同じお雑煮が出てきたことには驚きました。


■材料(鍋いっぱい)

・鶏もも肉 150g
・大根 
・人参
・凍み豆腐(高野豆腐でも可)
・なると 1/2本
・三つ葉 1袋

・鰹だし 4カップくらい
・醤油
・酒
・塩
・サラダ油

■作り方

1.鶏肉は細かく切る。
大根、人参、水で戻した凍み豆腐は短冊切りにする。
なるとは薄切りにする。

2.鶏肉を少量のサラダ油で炒める。
色が変わったら醤油と酒各大さじ1を加えて香ばしい香りが立つまで炒める。

3.大根、人参、凍み豆腐、なると、鰹だしを加え、煮立ったらあくをすくう。

4.野菜がやわらかくなるまで煮て、醤油と塩で味をととのえる。

5.最後にざく切りにした三つ葉を加えてひと煮立ちさせる。


材料に分量表記のないものは目分量で。

なるとは他に使い道がなければ1本入れてしまっても。
わが家もこれ以外でなるとを買うことはなく、
いつも迷いながら少し残して結局困ります。

凍み豆腐は高野豆腐よりずっと薄い東北地方の名産品。
地元では藁に吊るされた状態で売っています。
高野豆腐しか手に入らない場合は
薄い短冊切りにして代用すれば大丈夫です。

三つ葉はここでは薬味扱いではなく立派なメンバーなので
思い切ってたくさん入れてしまってOK。
人並みに苦手な野菜のあるわが家の子どもたちも
これは気にせず食べます。
ちなみに本当は三つ葉ではなく「せり」で作るのですが
せりは三つ葉の3倍くらいの値段だったりするので
シーズン以外は三つ葉にしています。


娘は「おいしさが頭からあふれる~」と、
5歳なりの最上級の雰囲気が伝わる感想を述べました。

それにしてもこの餅なし雑煮。
何かいいネーミングはないものでしょうか。
お雑煮と言うのは語弊がある気がして…
娘がリクエストしたくともできないメニューで
「あの、白とピンクのグルグルが入ってるやつ…」
(「なると」も登場回数が少ないため覚えない)
と言われます。

おいしいのに不憫な「餅なし雑煮」です。